効果・効能・作用 ファモチジン錠は胃酸を分泌させるように働きかけるホルモン信号のうち、一番強力なヒスタミンの信号をブロックするよう働きかける胃薬(H2ブロッカー)です。 症状の悪化や副作用などのリスクが高まる可能性もありますので医師に伝えておきましょう。 妊娠の有無を必ず医師に伝えてください。 医師の判断で使用されることもあります。 併用して使用する際には、医師・薬剤師に相談しながら指示をあおいでください。 ・アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール)(代表製品:イトリゾール) また、風邪の際によく処方されるムコダイン、メジコン、ロキソニン、フロモックスなどは飲み合わせに問題ありません。 効果時間 ファモチジンは、服用してからおよそ3時間後に血中で薬の濃度が最も高くなります。 最高血中濃度に達してから、およそ3時間後に血中で薬の濃度が半分になります。 H2ブロッカーは、薬が代謝されて血中濃度が低下すると、効力を急速に失うことが知られています。 薬効・薬理 ファモチジンは胃粘膜壁細胞のH2受容体を遮断し、胃酸分泌を抑制することにより、胃・十二指腸潰瘍、胃炎等の治癒効果を示します。
次の胃炎や胃潰瘍の治療に用います。 けれど、胃壁が弱っていると、胃粘膜を荒らし、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)の原因にもなります。 このお薬は、胃酸の分泌を強力におさえます。 結果的に、胃炎や潰瘍の治りがよくなり、痛みもやわらぎます。 鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを防ぐのにも用います。 【薬理】 胃粘膜のヒスタミン受容体(H2)を遮断することで、胃酸の分泌をおさえます。 胃酸による胃粘膜への刺激が弱くなるので、胃炎や胃潰瘍の治癒につながります。 ヒスタミン受容体拮抗薬に分類されます。 一般的には、H2拮抗薬とかH2ブロッカーと呼んでいます。 この系統の開発により、胃潰瘍の治癒率が大きく向上しました。• H2拮抗薬は、各科で広く用いられています。 現在でも、消化性潰瘍の治療に第一選択されます。• 作用時間が長いので、1日1回もしくは2回の服用ですみます。 注意 【診察で】• 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。• 服用中の薬は、医師に伝えましょう。 【注意する人】 腎臓の悪い人や、高齢の人は、薬の排泄が遅れがちです。 少量を用いるなど、服用量、服用間隔などに配慮が必要です。 薬でアレルギーを起こしたことのある人も慎重に用います。 注意が必要なケース..腎臓病、肝臓病、心臓病、薬でアレルギーを起こしたことのある人、高齢の人など。 【飲み合わせ・食べ合わせ】 胃酸が少なくなる関係で、他の薬の吸収に影響する可能性があります。 服用中の薬は市販薬も含め、必ず医師に報告しておきましょう。 【使用にあたり】• 決められた飲み方を守ってください。 症状、年齢、製剤によって飲み方が違います。 症状が重いときは多めになりますし、逆に軽い胃炎では半分の量になります。• 食後のほか、寝る前に飲むことも多いです。 夜間の胃酸分泌による潰瘍生成を防ぐためです。• 自分だけの判断で飲むのをやめてはいけません。 急にやめると反発的に胃酸の分泌が増え、潰瘍が悪化したり再発するおそれがあります。 中止するときは、医師の判断で、徐々に減量しなければなりません。• 潰瘍に非常によい効果を発揮する反面、やめると再発しやすいという欠点があります。 潰瘍の場合、症状がよくなった後も、再発予防のため少量を続けることがあります。 【検査】 長期に続けるときは、定期的に血液や肝機能の検査が必要です。 【備考】 潰瘍の多くは、胃に住み着く「ピロリ菌」が原因。 ピロリ菌を除菌すれば、難治性の潰瘍でも、たいてい完治できます。 再発を繰り返す場合は、医師と相談のうえ除菌療法を試みるとよいでしょう。 効能 【効能A】 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群。 【効能B】 次の疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善//急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期。 【応用】 医師の判断で別の病気に応用されることがあります(膵炎、じん麻疹など)。 用法 【効能A】 通常、成人はファモチジンとして1回20mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口服用する。 また、1回40mgを1日1回(就寝前)経口服用することもできる。 なお、年齢・症状により適宜増減する。 ただし、上部消化管出血の場合には通常注射剤で治療を開始し、内服可能になった後は経口服用に切りかえる。 【効能B】 通常、成人はファモチジンとして1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口服用する。 また、1回20mgを1日1回(就寝前)経口服用することもできる。 なお、年齢・症状により適宜増減する。 医師の指示を必ずお守りください。 副作用 副作用は少ないほうです。 人によっては、肝機能値に異常があらわれたり、便秘がちになったりします。 ごくまれですが、不安感や無気力感、混乱や幻覚、けいれんなど精神神経系の副作用を生じる可能性があります。 とくに、もともと腎臓の悪い人や高齢の人は注意してください。 特異な副作用として、白血球や血小板が減少する血液障害も知られています。 そのほか、肝障害、腎炎、皮膚障害などの報告もあります。 これらは、きわめてまれな副作用ですが、定期的な検査でチェックする必要があります。 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください• ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。• 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。• 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。• 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。• 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。• 意識障害、けいれん..意識の乱れ、筋肉のぴくつき、筋肉の硬直、手足けいれん、全身けいれん。• 横紋筋融解症..手足のしびれ・けいれん、力が入らない、筋力低下、筋肉痛、歩行困難、赤褐色の尿。• 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。 【その他】• 発疹、肝機能値の異常• 乳首の腫れや痛み、生理不順• 眠気、頭痛、めまい、不安感、無気力感• いつもと違う「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。 まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。
次の1.ファモチジンの特徴 まずはファモチジンの特徴について、かんたんに紹介します。 ファモチジンは胃酸の分泌を抑えるお薬になります。 ファモチジンはジェネリック医薬品ですが、先発品の「ガスター」はもっとも多く処方されているH2ブロッカーであり、実績も多く安心して使えるお薬になります。 ファモチジンはヒスタミン2(H2)受容体をブロックする作用を持つお薬で、そのため「H2ブロッカー」とも呼ばれています。 胃壁に存在する胃壁細胞はヒスタミン2受容体があり、これにヒスタミンという物質がくっつくと胃酸を分泌するシグナル(cAMP)が発信されます。 ファモチジンはヒスタミン2受容体をブロックするため、これにより胃酸分泌のシグナル弱めるはたらきがあるのです。 そのため胃酸が胃に対して悪さをしてしまっている時に効果を発揮するお薬になります。 例えば、胃炎や胃潰瘍などでは胃酸が胃壁に出来た傷を攻撃してしまうため、胃酸の分泌を弱めた方が傷が早く治ります。 H2ブロッカーには多くの種類のお薬がありますが、総合的にはどれも大きな効果の差はありません。 ファモチジンも一般的なH2ブロッカーであり、他のH2ブロッカーと大きな効果・効能の差はないと考えてよいでしょう。 ファモチジンの意外な特徴として、近年「関節の石灰化を溶解する作用」が認められることが報告されています。 これは本来の胃酸を抑える効果とはまったく異なるものですが、このような報告から、整形外科などで関節の痛みなどに用いることもあるようです。 ファモチジンの副作用は多くはありません。 稀に重篤な副作用の報告もありますが、臨床の実感としては十分安全に使用できるお薬になります。 胃酸の分泌を抑えるお薬というとPPI(プロトンポンプ阻害薬)もありますが、PPIとH2ブロッカーには特徴の違いがあるため、症状・経過によって使い分けられます(詳しくは後述します)。 簡単に言うと、H2ブロッカーは効果はPPIに劣るものの、夜間の胃酸分泌の抑制に効果的です。 薬価も安く、急性期よりも維持期に使用するのに向いています。 以上からファモチジンの特徴として次のようなことが挙げられます。 【ファモチジン(ファモチジン)の特徴】 ・ヒスタミン2(H2)受容体をブロックすることで、胃酸の分泌を抑える ・特に夜間の胃酸分泌を抑えてくれる ・関節の石灰化を溶解する作用が報告されている ・副作用が少ない ・ジェネリック医薬品であり薬価が安い スポンサーリンク 2.ファモチジンはどんな疾患に用いるのか ファモチジンはどのような疾患に用いられるのでしょうか。 添付文書には、次のように記載されています。 【効能又は効果】 ・胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出血性胃炎による)、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群 ・下記疾患の胃粘膜病変 びらん、出血、発赤、浮腫 の改善 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期 ファモチジンは、胃のヒスタミン2受容体をブロックすることで胃酸の分泌を抑えるはたらきがあります。 胃酸は強力な酸ですので、私たちの細胞をも傷付けてしまいます。 普段は胃粘膜には胃酸から細胞を守るようなバリアが張られているのですが、胃に炎症や潰瘍などが生じるとこのバリアが不十分になるため、胃酸が胃壁細胞を傷付けてしまいます。 このような場合はファモチジンなどのお薬を使うことで、胃酸を弱めて胃炎・胃潰瘍の治りを早めることができます。 また逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流して食道壁を傷付けてしまう疾患ですが、これもファモチジンなどのお薬で胃酸の分泌を抑えると改善が得られます。 Zollinger-Ellison症候群は難しい名前の病気ですが、ガストリンというホルモンを分泌する腫瘍が出来てしまう疾患です。 ガストリンも胃酸を分泌させるはたらきがあるため、H2ブロッカーであるファモチジンは効果を示します。 ただし腫瘍ですので原則は手術になります。 適応外ですが、これら以外にも抗血小板薬や抗凝固薬といった「血が固まりにくくなるお薬」を服薬している方に胃出血の予防目的で投与されることもあります。 同様に、NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛剤、いわゆる「痛み止め」)を長期服薬していると胃が荒れやすくなる副作用が生じることがあるため、このような場合にファモチジンを併用して胃潰瘍の予防をすることもあります。 3.ファモチジンにはどのような作用があるのか ファモチジンは主に胃酸の分泌を抑えることで胃を守る作用があります。 これはどのような作用機序になっているのでしょうか。 ファモチジンの主な作用について詳しく紹介します。 胃壁細胞のヒスタミン2受容体にヒスタミンがくっつくと、cAMPというメッセンジャーが胃酸を分泌させるシグナルを送り、これによって胃酸が分泌されます。 ファモチジンはヒスタミン2受容体のはたらきをブロックする作用があり、これによって胃酸の分泌を抑えてくれるのです。 ペプシンは胃に存在する酵素の1つで、胃に入ってきたタンパク質を小さく分解する作用があります。 ペプシンはこのように食物中のタンパク質を分解する重要なはたらきがあるのですが、一方で胃炎・胃潰瘍などがある時には、その部位からむき出しになってしまっている生体のタンパク質を攻撃(分解)してしまう事もあります。 このように胃炎・胃潰瘍がある時は、ペプシンの分泌を抑えてあげた方が傷は早く治ります。 一方でペプシンの分泌を抑制すると、食物のタンパク質が分解しにくくなるため、これにより時折便秘や腹部膨満感、吐き気などの副作用が生じることがあります。 ファモチジンがなぜこのような作用を持っているのかは明確には分かっていません。 一説として、ファモチジンは前頚部にある副甲状腺という臓器に作用することで、PTH(副甲状腺ホルモン)の分泌を抑える作用があるのではと考えられています。 PTHは血液中のカルシウム濃度を上げるはたらきがあるため、この分泌を抑えるとカルシウムの濃度が下がります。 カルシウムが下がることで石灰化を改善する効果があるのではないかと推測されています。 関節の石灰化を溶かすお薬というのは無いため、石灰化による関節痛などがひどい方にはファモチジンのようなお薬が試されることがあります。 スポンサーリンク 4.ファモチジンの副作用 ファモチジンはジェネリック医薬品であるため副作用発生率の詳しい調査は行われていません。 しかし先発品の「ガスター」においては副作用発生率は約1. 生じうる副作用としては、• 便秘・下痢• 発疹 などが報告されています。 また検査数値の異常としては、• 肝機能障害(AST、ALT上昇)• 白血球減少 などが報告されているため、ファモチジンを長期的に服用する場合は定期的に血液検査を行うことが望まれます。 稀ですが重篤な副作用の報告もあり、• ショック• 再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少• 間質性腎炎、急性腎不全• 横紋筋融解症• QT延長、房室ブロック• 中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(SJS)• 意識障害、けいれん• 間質性肺炎 などがあります。 注意は必要ですが、臨床で適切に使っている分には見かけることはほとんどありません。 ファモチジンの使い方は、 通常、成人には1回20mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与する。 また、1回40mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。 なお、年齢・症状により適宜増減する。 ただし、上部消化管出血の場合には通常注射剤で治療を開始し、内服可能になった後は経口投与に切りかえる。 となっています。 ファモチジンは腎臓でも排泄されるお薬ですので、腎機能が悪い患者さんでは注意が必要です。 腎機能が悪い方では、お薬が身体から抜けにくくなるため、量を減らしたり、服薬回数を少なくするなどの必要があります。 主治医と良く相談しましょう。 6.H2ブロッカーとPPIの違い ファモチジンはH2ブロッカーに属しますが、同じように胃酸の分泌を抑えるものとしてPPI(プロトンポンプ阻害薬)もあります。 この2つはどう違うのでしょうか。 まず強さとしてはPPIの方が強力です。 その理由はPPIの方が胃酸分泌をより直接的にブロックするためです。 そのため、急性期の胃潰瘍などではまずはPPIを使うことが多くなっています。 即効性で言えば、H2ブロッカーの方が速く効きます。 おおよそですが、H2ブロッカーは効くまでに約2~3時間、PPIは約5~6時間ほどと言われています。 また効く時間帯にも特徴があり、PPIは主に日中の胃酸分泌を強く抑え、H2ブロッカーは主に夜間の胃酸分泌を強く抑えると言われています。 最後に保険的な話になってしまうのですが、PPIは投与制限が設けられているものも多く(4週間までしか投与してはいけませんよ、など)、長くは使えないものも少なくありません。 そのため胃潰瘍の治療では、まずは効果の高いPPIから初めて、保険が通らなくなる時期が来たらH2ブロッカーに切り替えるというのが良く行われている方法になります。 7.ファモチジンが向いている人は? 以上から考えて、ファモチジンが向いている人はどんな人なのかを考えてみましょう。 ファモチジンの特徴をおさらいすると、 ・ヒスタミン2(H2)受容体をブロックすることで、胃酸の分泌を抑える ・特に夜間の胃酸分泌を抑えてくれる ・関節の石灰化を溶解する作用が報告されている ・副作用が少ない ・ジェネリック医薬品であり薬価が安い というものでした。 H2ブロッカーには多くの種類がありますが、極論を言えばどれを使っても総合的な効果にあまり差はありません。 どのH2ブロッカーを処方するかは、先生が使い慣れているお薬が選択されることが多いようです。 ファモチジンをはじめとしたH2ブロッカーは、急性期にPPIで治療された胃潰瘍の維持期に用いたり、主に夜間の胃酸分泌亢進で困っている方に用いられる胃薬になります。 8.先発品と後発品は本当に効果は同じなのか? ファモチジンは「ガスター」というお薬のジェネリック医薬品になります。 ジェネリックは薬価も安く、剤型も工夫されているものが多く患者さんにとってメリットが多いように見えます。 しかし「安いという事は品質に問題があるのではないか」「やはり正規品の方が安心なのではないか」とジェネリックへの切り替えを心配される方もいらっしゃるのではないでしょうか。 同じ商品で価格が高いものと安いものがあると、つい私たちは「安い方には何か問題があるのではないか」と考えてしまうものです。 ジェネリックは、先発品と比べて本当に遜色はないのでしょうか。 結論から言ってしまうと、先発品とジェネリックはほぼ同じ効果・効能だと考えて問題ありません。 ジェネリックを発売するに当たっては「これは先発品と同じような効果があるお薬です」という根拠を証明した試験を行わないといけません(生物学的同等性試験)。 発売したいジェネリック医薬品の詳細説明や試験結果を厚生労働省に提出し、許可をもらわないと発売はできないのです、 ここから考えると、先発品とジェネリックはおおよそ同じような作用を持つと考えられます。 明らかに効果に差があれば、厚生労働省が許可を出すはずがないからです。 しかし先発品とジェネリックは多少の違いもあります。 ジェネリックを販売する製薬会社は、先発品にはないメリットを付加して患者さんに自分の会社の薬を選んでもらえるように工夫をしています。 例えば飲み心地を工夫して添加物を先発品と変えることもあります。 これによって患者さんによっては多少の効果の違いを感じてしまうことはあります。 この多少の違いが人によっては大きく感じられることもあるため、ジェネリックに変えてから調子が悪いという方は先発品に戻すのも1つの方法になります。 では先発品とジェネリックは同じ効果・効能なのに、なぜジェネリックの方が安くなるのでしょうか。 これを「先発品より品質が悪いから」と誤解している方がいますが、これは誤りです。 先発品は、そのお薬を始めて発売するわけですから実は発売までに莫大な費用が掛かっています。 有効成分を探す開発費用、そしてそこから動物実験やヒトにおける臨床試験などで効果を確認するための研究費用など、お薬を1つ作るのには実は莫大な費用がかかるのです(製薬会社さんに聞いたところ、数百億という規模のお金がかかるそうです)。 しかしジェネリックは、発売に当たって先ほども説明した「生物学的同等性試験」はしますが、有効成分を改めて探す必要もありませんし、先発品がすでにしている研究においては重複して何度も同じ試験をやる必要はありません。 先発品と後発品は研究・開発費に雲泥の差があるのです。 そしてそれが薬価の差になっているのです。 つまりジェネリック医薬品の薬価は莫大な研究開発費がかかっていない分が差し引かれており先発品よりも安くなっているということで、決して品質の差が薬価の差になっているわけではありません。 カテゴリー• 247•
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