和歌山 ヒ素 カレー。 毒物は本当に「ヒ素」だったのか? 検証「和歌山カレー事件」(2)

【林真須美の冤罪説】夫の「真犯人わかった」現在も子供たちは母を信じでいるのか

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これについて誰でもすぐおかしいと思う点は、ヒ素の濃度である。 つよい子はヒ素濃度49%であるが、これがプラスチック容器に入れられ、そして青色紙コップに入れられた段階でヒ素濃度が75%(亜ヒ酸濃度換算98.7%)にぐんと濃度がアップするのである。 入れ物を入れ替えることで不純物が増える、つまりヒ素の濃度が低濃度になることはあり得るが、高濃度に変化するのは、これはさすがに科学的にあり得ない。 ちなみに石塚伸一氏は、法律時報86巻10号の「和歌山カレー毒物混入事件再審請求と科学鑑定」の中で不純物の濃度などからして、プラスチック容器のヒ素の濃度が青色紙コップのAs濃度のおおよそ1/7~1/3程度であったと推論している。 つまりプラスチック容器のヒ素濃度もT氏ミルク缶つよいこの49%に匹敵するとしているのである。 容器を移し替えていることで濃度が上がることは科学的にあり得ない。 この矛盾に裁判所はきちんと答えていない。 しかし京都大学工学研究科の河合潤教授(以下、河合教授とする)が、中井鑑定で無視された軽元素(Fe、Zn、Mo、Ba、As)のパターンを比較したところ、林さん宅から発見されたプラスチック容器付着のヒ素(資料6)は、紙コップに付着のヒ素(資料7)と異なることが判明した。 この河合教授の分析では、紙コップと林さん宅プラスチックのヒ素と違うということだけでなく、なんとすべてが違うとの結果に至ったのである。 なお、河合教授が軽元素を分析したのには理由がある。 それは亜ヒ酸をシロアリ駆除剤として使う際に、デンプンやカルシウムによって希釈して使ったと思われ,元の緑色ドラム缶から分けたヒ素の保管状況や混ぜ物の種類に依存して軽元素分布(Na、 Mg、 Al、 P、 S、 Cl、K、 Ca、 Ti ~ Zn の遷移金属元素)が異なるため、所有者の特定が可能となるということである。 ただ河合教授によると「Fe とZn 以外の遷移金属元素や,Na、Mg、 Al、 P、 S、 Cl、 Caについても検討したかったが,空気中での実験であったためNa、 Mg、 Al のピークは見えていないようであり、P、 S、 Cl、 Ca やFeとZn 以外の遷移金属元素もはっきりしないため、解析しなかった」とのことである。 それを示したのが以下のグラフである。 (X線分析の進歩 第44集(2013)和歌山カレーヒ素事件鑑定資料の軽元素組成の解析より) (このグラフの鑑定資料の番号1~7は、図1に表示されたものである) Fe:Zn:Mo:Ba:(As サム)の比を比較するために,棒グラフで示したのが図7である。 この棒グラフを各鑑定資料同士を比較すると、紙コップのヒ素(資料7)と同じ元素組成比を持つヒ素は資料1~6の中に存在しないことが分かる。 例えば、7と6と比較すると、Asについて資料7が資料6の約7倍の量あるのに対して、Feは逆に資料6が資料7の約1. 5倍の量となっている。 Zn、Mo、Baは6と7では、近い量である。 7と5を比較すると、Asについては、7は6の約1. 1倍の量であるが、Feは、7は5の3倍くらいの量である。 Moは、逆に5が7の4倍程度多い。 このように、図7の資料1~資料7の棒の高低の「パターン」を見比べれば、資料7(紙コップ)と一致するものがないことが分かる。 つまり、7の青色紙コップと同じ組成物質がない、全部違うということになるのだ。 これはスプリング8を使った中井鑑定と全く違うということだ。 このような結果が出ている以上、有罪判決の重要な根拠になった同一起源との鑑定結果を出した中井鑑定さえ崩れたことになる。 以上のとおり1、目撃証言の信憑性、2、同一起源しか示していない鑑定、そして3、この同一起源の鑑定さえ間違っている可能性が出ている以上、この事件は再審開始すべき事件であると結論付ける。 追記) 読者の方の中には、「ヒ素のある家なんて中々ないと。 林家にはヒ素があったと。 過去にヒ素を使った保険金詐欺をやっていたと。 しかも、カレーにヒ素を入れることができる人間は林しかいないので、完全な物証がなくても林が犯人と判断していい。 動機なんかは関係ないと。 またスプリング8の鑑定はどうでもいいと。 この事件は状況証拠が全てである。 保険金詐欺で8億もだまし取るような林の言葉を信じていいのか」という人もいるかも知れない。 しかし、これでは疑わしきは被告人の利益にとする法の原則から明らかに逸脱することになるのだ。 この判断をしていると冤罪を生むことになる。 これは過去の多くの冤罪事件が証明している。 龍谷大学法科大学院教授の石塚伸一氏は「和歌山カレー毒物混入事件 再審請求と科学鑑定 科学証拠への信用性の揺らぎ」法律時報86巻10号 P98)という論文の中で以下のような問題点を挙げている。 確定審への疑問 1 判決への疑問 本件については、以下のような疑問がある。 そもそも、西鍋の蓋を開けて、白い湯気が上がったことは、東鍋の亜砒酸に毒物を入れたことと関連性がない。 そもそもこの技法による「同一性」識別が刑事裁判における証拠足り得るかは疑問である。 動機のない事件を状況証拠だけで立証することは不可能なのではないか。 (法律時報86巻10号 P98) さらに同氏は、捜査活動への疑問として以下の様なことも述べている。 「凶器のヒ素の製造から末端小売り業者に至るまでの流通状況の捜査に加え、4000点を超える鑑定等を実施した。 その捜査関係書類は20数万枚を越える。 しかし、それらのほとんどが弁護人に開示されていない。 」(法律時報86巻10号 P98)• 【画像で見る】名張毒ぶどう酒事件を大学生が研究調査 冤罪か? に全員挙手…名張毒ぶどう酒事件を大学生が研... ニキビが1つできるだけで「ヒ素の後遺症じゃないか?... 袴田元被告は、1984年に拘置所でキリスト教の洗礼... 23日のローマ法王の来日を前に、死刑廃止について考... 日弁連は、10月25日死刑廃止と終身刑の導入を同時... 元裁判官の木谷明弁護士は「罪のない人を救済する最後... 再審開始の判断基準とされる「白鳥決定」(昭和50年... 自白と目撃証言のみで逮捕・起訴され、無期懲役が確定... 証拠の捏造や隠滅などができなくなるような法整備を国... 捜査や公判を担った警察と検察に違法行為があった 「違法な捜査によって有罪となった」などとして国と県...

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林真須美【和歌山毒物カレー事件とは】林眞須美

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ご記憶の方もおられると思うが、この事件は発生当初、「青酸カレー事件」と呼ばれていた。 和歌山県警の科捜研が、犠牲者の体内や被害者の吐しゃ物、食べ残しのカレーなどから、青酸化合物を検出したと発表したからである。 しかし事件から1週間後、別の事件の捜査を行っていた東京の科警研が、"念のため"カレー事件の試料も調べたところ、ヒ素が検出された。 この時点で県警は、林真須美の夫健治が、かつてヒ素を扱う白アリ駆除業に就いていたことをつかんでいた。 科警研が"偶然"ヒ素を検出したことにより、林真須美とカレー事件がつながったのである。 事件から1カ月後、真須美が保険金詐取目的で知人にヒ素を盛っていた(林夫妻によれば、知人は保険金詐欺の共犯で、自分でヒ素を飲んでいた)というスクープ記事が出ると、「カレーには青酸化合物も混入されていたが、死因はヒ素だった」という発表がなされ、その後青酸化合物の存在は雲散霧消する。 死因であろうとなかろうと、青酸化合物が混入されていたのであれば、その入手経路を明らかにすることは、事件解決のために必要不可欠のはずだ。 しかし、それはなされなかった。 林真須美がこの地域に引っ越してきたのは、カレー事件が起こる3年ほど前だが、それ以前に、近隣の複数の飼い犬が青酸化合物によって毒殺されるという事件が起きていた。 犯人はいまだに捕まっていない。 ところで、林真須美がヒ素を所持していたと聞けば、相当に怪しく感じられるが、当時この地域では、白アリ駆除のほか、殺鼠剤、農薬、みかんの減酸剤としてヒ素が販売されていた。 しかも前回触れたように、真須美の死刑確定後、林宅にあったヒ素とカレーに混入されたヒ素は「別物」だったということが判明している。 (文中、敬称略) 田中ひかるのウェブサイト.

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和歌山カレー事件の真犯人は次女?証拠と共に真相に迫る

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座標:34. 2599282323, 135. 189900288 住所:和歌山県和歌山市園部 平成10年(1998年)7月25日に発生した 和歌山カレー毒物混入事件の現場です。 写真は夏祭りの会場となった現場です。 平成10年(1998年)7月25日午後6時に始まった 園部第14自治会第7班の夏祭りで振舞われたカレーの中にヒ素が混入されており、その場で嘔吐する人、持ち帰って食べ、自宅で容態が悪くなった人が続出。 事件発生当時、この場所は泣き叫ぶ人、のたうちまわる人で騒然となり、死者は4人、重軽傷者は63人にも及びました。 現在、会場だった空き地にも新しく2軒の住宅が建ち、当時よりも空き地は狭くなっています。 カレーの調理が行われていたガレージ。 座標:非公開 住所:和歌山県和歌山市園部 現在もこちらのお宅には住民の方がお住まいなので、座標と詳しい住所の公表は控えます。 林眞寿美は祭り当日の午後0時前ころから、この場所でカレー鍋の見張りに立つ予定でした。 眞寿美は交代後、一人で見張っている時に、少なくとも致死量の千倍に当たる100g以上のヒ素をカレー鍋に混入したとされています。 連日マスコミが詰めかけていた林眞寿美死刑囚の自宅跡地。 座標:34. 2600196764, 135. 190361689 住所:和歌山県和歌山市園部 平成10年(1998年)10月4、保険金詐欺容疑で眞須美と夫の 林健治が逮捕され、警察車両に乗せられて出て来たのもこの自宅からでした。 -追記- 平成21年(2009年)5月18日、眞須美は最高裁判所で死刑が確定。 動機は未解明のままですが、眞須美以外にヒ素を混入できた人物がいない点、カレー鍋から検出されたヒ素と眞須美の周辺にあったヒ素などと一致した点、また眞須美自身の毛髪からもヒ素が検出された点などで死刑が確定しました。 しかし、未だに眞須美は無実を訴えています。 1 53 336 11 10 2 75 14 14 15 22 19 14 4 2 5 2 8 42 24 35 13 8 7 23 1 32 13 10 5 7 3 18 8 4 7 26 31 13 7 13 12 5 11 8 1 2 5 26 4 4 4 21 4 1 16 1 2 4 8 6 5 2 5 3 12 2 3 0 3 0 3 2 2 30 85 91 45 13 30 39 39 33 45 57 108 75 26 24 23 20 15 11 18 22 16 21 18 17 8 10 9 5 4 4 10 10 4 3 3 1 2 5 2 1 4 2 2 2 1 1 6 3 1 1 3 1 1 3 1 2 3 3 1 1 1 2 4 1 1 2 2 1 1 1 2 1.

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