桐島 部活 やめる っ て よ 感想。 人生に迷ったら「桐島、部活やめるってよ」が良い処方箋

映画『桐島、部活やめるってよ』のあらすじ・ネタバレ・感想

桐島 部活 やめる っ て よ 感想

桐島、部活やめるってよ 2011年公開の日本映画。 主演,神木隆之介。 学校での人気の序列,いわゆる「スクールカースト」上位でバレー部キャプテンの桐島が急に部活をやめたことで変化した,彼の周りの人間関係を描いた話。 全校生徒が集められた朝礼で,バレー部キャプテンの桐島が県の選抜チームに選ばれたことが発表された。 めったに無いことなので,いつも彼と仲がいい人たちは少しざわついたが,その場にはなぜか桐島本人はいなかった。 桐島には梨紗という美人の恋人がおり,彼女もいろんな人から注目される人物だった。 梨紗は授業が終わった後,いつもいっしょにいる帰宅部の沙奈,バドミントン部のかすみ,実果の4人でおしゃべりをしたりして,桐島の部活が終わるのを待っていたのだ。 桐島の親友の宏樹も,野球部に所属していたが部活には参加せず,帰宅部の友達とくだらない話をして,いつも桐島の部活が終わるのを待っていた。 桐島と仲がいい生徒たちがそんな風にいつも通りの時間を過ごす一方で,映画部所属の前田は今後部活で作る映画のことを顧問の先生と相談していた。 前田は自分が好きなゾンビ映画を作りたいと話していたのだが、彼と趣味が違う先生はそれを許可しなかったのだ。 しかし,どうせなら作りたいものを作ってダメだったほうがあきらめもつく。 そう考えた前田たちはその日から,先生には無断でゾンビ映画「生徒会 オブ・ザ・デッド」を作り始める。 そんな中,遊びでバスケをしていた宏樹たちは,桐島がバレー部をやめると言う話を耳にする。 恋人でありながら何も知らされなかった梨紗は不機嫌になり,キャプテンがいなくなったバレー部員には,怒りや戸惑いなどの気持ちが発生していた。 その後,桐島が何も言わずに部活をやめたことで,彼の彼女とその友達や,親友,バレー部部員など,彼の周りにいた人間は今までとは違った行動を見せ始める。 そして,桐島とは何の関係もなかった映画部までも巻き込んで,彼らの人間関係を変えるような出来事が起こっていくのだった。 感想(ネタバレあり) ストーリーについて この映画は高校2年生が主な登場人物で,青春ものといえる話だと思います。 けど,全然さわやかな話ではないし,見る人によってはすごく嫌な気持ちになるかもしれないので,さわやか青春映画を見たい人にはお勧めしません。 正直この映画は,私は物語としてあんまり好きではないなと感じました。 リアルを求めた結果なのかもしれませんが,登場人物の気持ちを表すような言葉や表現が少なくて,見る人によってどんな解釈でもできると思います。 良く言えば考察し放題,悪く言えば投げっぱなしのようにも感じました。 他人を見下す言動をしていた沙奈は,本心からそんなことを言っていたのか。 最後のシーンでは宏樹は,何で桐島に電話したのか,どういう気持ちだったのかとか。 かすみはどんな気持ちで前田と接していたのかとか。 そんなことをキャラクターごとに考えていたらきりがないし,ヒントも劇中にはっきりと示されていないので,いくらでも考えられると思います。 リアルを求めるのはいいですけれど,これだけの登場人物の気持ちを推測するために,はっきりしたセリフなしで1時間40分は,私には短すぎるように感じました。 この映画に良い評価をする人と悪い評価をする人がいるのはそういう理由だと思いました。 良い評価をする人は,自分が気に入るような解釈をして理解し,悪い評価の人はキャラクターの行動理由がはっきりしないためなんじゃないかと思います。 キャラクターの心情や設定は,ある程度分かりやすく固めてもらえた方が私は好きだなと思いました。 なので,この映画は見る人によって印象がかなり変わると思います。 学生時代に何か本気で頑張っていた人は,頑張る姿を馬鹿にする沙奈たちの言動に怒るかもしれません。 逆に沙奈や梨紗のように部活に入らなくても恋人や友達と楽しく過ごしていた人は,彼女たちに共感するかもしれません。 私は派手な学生生活を送ってきていないので,映画部の子達が桐島が部活をやめることなんて全く気にせずに,好きな映画を撮っているのが楽しそうだと思いました。 なので,屋上のシーンで彼らを邪魔したり,馬鹿にするような発言をしていたバレー部や沙奈の印象がすごく悪く,ゾンビたちが屋上で彼らに襲いかかった時は,少しスッキリしました。 松岡茉優さんは最近は「映画 聲の形」の声優を自然にやっていて,私は割と好きな方だったのですけれど,この映画を見返すと嫌いになりそうなぐらい,沙奈の言動は好きじゃないです。 しかし,彼らのような人の良いところをよく知っていて,彼らのような学生生活を送っていた人が見ると,共感したりしてあまり彼らのことを嫌いにならないのかもしれないなとも思いました。 でも,この映画はスクールカースト上位の人のことを軽く描きすぎていて,映画部のような人が絶対正しいみたいな感じがあるような気もしました。 梨紗や宏樹たちは,授業が終ったら桐島の部活が終わるまで帰らないし,実果は沙奈の言うことに話を合わせるばかりですし,沙奈は自分が周りから良く見られるために行動しているように見えます。 この描写だとまるで,スクールカースト上位で派手な人たちは,力を持った誰かがいないと何もできず,周りの目を気にしてばかりの人たちのように思えます。 一方で,地味な映画部や吹奏楽部は,ちゃんと夢や目標を持っており,努力して頑張っているという描き方をされていました。 それはまるで,クラスの中心人物のような人たちは地味な人たちよりも軽い生き方をしている,みたいな印象を持ちました。 でも,実際はそうじゃないですよね。 明るくて派手なクラスの中心人物でも,夢や目標を持っていたり,努力をしている人も大勢いますし,逆に地味目な人でも,夢や目標を持っておらず,毎日楽に暮らしている人もいます。 桐島が出ていないので何とも言えませんけれど,スクールカースト上位の人たちに,そういう夢や目標に向かって頑張っていて,自分を持っている人物があんまりいないことに疑問を持ちました。 地味な人たちのことを良く描くために,派手な人たちのことを悪く描いている感じがしました。 梨紗や沙奈のような学校生活を送っていた人が見たら,この扱いに怒ってもおかしくないと思います。 アメコミヒーローものの悪役を極悪なキャラクターに見せることは何の問題もないと思います。 しかしこの映画はアメコミヒーローものではなく高校生活を現実っぽく描いた青春ものであり,梨紗や沙奈は悪役ではなくただの高校生役です。 感じが悪い面ばかりを見せて良い面をはっきりと見せないのは,あまりにも役が可哀想だと私は感じました。 普通の人間,ましてや普通の高校生なんて良い面と悪い面が両方あって当たり前なので,せめて彼女たちの良い面を少しは分かりやすくちゃんと見せて欲しかったです。 私はハッピーエンドが好きなので,橋本愛さん演じるかすみは,神木隆之介さん演じる前田のことが実は好きなのかと思っていました。 だから,教室で付き合っている人と一緒にいたのを見た時はショックでした。 考えてみれば,イケてるグループにいるかすみが前田と付き合うはずがないとは思うんです。 けれど,前田目線で見ると一緒に映画を観てそれについて話してくれてたりしたので期待してしまって,その場面が来たら前田と一緒にショックを受けてしまいました。 これはどっちが悪いわけでもなくて,普通に話していたかすみに対して,前田が勘違いしただけだと思います。 若さゆえの過ちってやつで,可愛い勘違いでした。 今の学校であると言われているスクールカーストとかの様子をリアルっぽく描きすぎていて,私にはちょっと見るのが辛かったです。 それが現実に起こっていると考えると,今の高校生ってすごく大変だなと思います。 スクールカーストについて 「スクールカースト」とは,学校内での人気の序列のことですけど,この映画ではすごくはっきりと描かれていて,性格が派手で明るい子や運動部の子たちが上位で,性格が地味な子や文化部の子はスクールカースト下位に見られていました。 スクールカースト上位の人が,映画部の人や地味目の人に対して,当然自分の方が立場が上みたいな態度で接して,馬鹿にしたりするところが,本当に見ていて嫌でした。 彼らは馬鹿にしている人の何を知ってそんなことを言うのか?とか考えて,不思議に思いました。 職業に貴賤なし,という言葉があるように,私は部活にも貴賎なし,性格にも貴賎なしだと思っています。 性格は本当に人によって合う合わないがあるので,合わない人と仲良くするべきとは思いません。 合わない人とはなるべく接することなく暮らしていけばいいと思います。 しかし,普段関わっていなくてほとんど知らない人たちのことを,周りからの見る目が自分たちよりも良くないからという理由で,上から目線で馬鹿にする言動は本当に良くないなと思わされました。 部活のレギュラーと補欠とか,学年が違うとか,はっきりした立場が違う関係ならばともかく,同じ学校の同じクラスや同じ学年の人なんて,学校外の人から見ればみんな同じなのでそもそも沙奈たちがあんな言動をするのはおかしいと思います。 広い目で見れば,同じ立場なんだから仲良くやっていけばいいのになぁと思いました。 女子4人が話しているシーンで、バドミントン部の実果が、沙奈と梨紗に本音を話さずに、 「あの人たちに言っても、仕方ない。 」 みたいなことを言うのですが、じゃあ、一緒にいなければいいのにと思いました。 彼女は孤立したくない気持ちから、スクールカースト上位で美人の梨紗や彼女と仲がいい沙奈に話を合わせていたんでしょうけど、そんな事をするべきではないと思います。 彼女たちが沙奈に話を合わせていると、きっと沙奈は人を見下す言動をやめないです。 そして、これからも他人を傷つけ続けます。 しかし、 彼女の周りの人がそれを否定すれば、自分がしていたことがよくないことに気づいて、やめるかもしれません。 彼女がこれから傷つける人を減らすためにも、 周りの人は彼女に合わせるべきではないと思いました。 でも、それは難しいことです。 もし学生時代の私が同じ状況になっても、それが出来る自信はあまりないです。 けど、今高校を卒業して何年も経った私は、いろんな人のためにも彼女を否定するべきだと思いました。 それと比べて,東出昌大さん演じる宏樹は良かったと思います。 宏樹は普段は派手なグループの人と遊んでいますけど,屋上のシーンで前田と普通に楽しそうに話していたりして,前田が頑張っているところも彼なりに分かったみたいで良かったです。 私の高校時代にも,明るくてみんなの人気もので部活でも大活躍だけど,誰に対しても優しく話して偉そうな態度は全然見せない人がいたことを思い出しました。 やっぱりこういう人が1番かっこよくて,魅力的だと思います。 まとめ 感想が本当に難しい映画です。 面白いともつまらないとも言えないです。 リアルっぽさを表現しているためか,人物に対する説明があまりないので,見た人の解釈によって面白くもつまらなくもなると思います。 この映画は高校生じゃなく,高校を卒業した人が見るべき映画だ,という感想をどこかで見たことがあります。 それはなんとなく分かりますけど,私は高校生にも見てほしいと思いました。 他人を見下す言動をする沙奈たちの様子を見て,それを反面教師として,これからの高校生には他人に優しい学校生活を送ってほしいと思いました。 この記事を読んだ人へのおすすめ k-ent120.

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朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』の続発するパロディについて語る

桐島 部活 やめる っ て よ 感想

映画【桐島、部活やめるってよ】のあらすじ バレー部のキャプテン桐島が部活を辞めるという報せが学校中に広がり、生徒たちの間に動揺が走る。 桐島の彼女・梨沙や、親友・宏樹すら相談されていなかったため、誰もその理由がわからなかったのだ。 宏樹は何事にも情熱を傾けることができず野球部での練習もサボるようになっており、彼女がいるものの恋愛にも夢中になれないでいた。 映画部の前田は、そんな周囲の騒ぎのことなど露知らず、仲間と共にゾンビ映画の撮影へ熱心に取り組んでいた。 しかし顧問はゾンビにリアリティはないと乗り気ではないし、毎回遭遇する亜矢が撮影現場で練習を粘るため、なかなか上手くいかない。 そんな前田が片思いしている相手が、かすみだった。 たまたま映画館で出会ったことでかすみと会話を交わして喜ぶ前田だったが、かすみが竜汰と付き合っている事を知ってしまう。 さらに前田は、顧問から一方的にゾンビ映画の撮影を禁止されてしまう。 苛立ちながらゲリラ撮影を続ける前田は、またも撮影場所に現れた亜矢へ思わず感情をぶつけてしまうが、彼女が「今日で最後だから」と言う気持ちを汲んで先に屋上での撮影を行うことにする。 金曜日から月曜日まで学校に来なかった桐島が、今日は学校へ来て屋上にいるらしいという噂が広がる。 しかし駆けつけたバレー部たちが目撃したのは、ゾンビ映画を撮影中の映画部たちだった。 苛立つバレー部に撮影を邪魔された事で怒った前田は、ゾンビに扮した映画部員たちをけしかけてバレー部を襲わせ、大乱闘の末に彼らを追い払うことに成功する。 壊れたカメラを直しながら、前田は「自分たちはこの世界で生きていかなければならないのだ」と脚本のセリフを言う。 屋上へやって来た宏樹は、乱闘の現場でカメラを直す前田へ冗談混じりにインタビューを行う。 将来は映画監督かと聞かれた前田は、自分では無理だと素直に認めつつ、映画を撮る事はとても楽しいのだと語る。 映画部部長、前田の言葉を聞いた宏樹は、何にも真剣になれない自分の空っぽさに思わず泣き出してしまう。 そして宏樹は屋上から野球部の練習風景を眺めながら、初めて桐島へと携帯で電話をかける。 彼が桐島へ何と言ったのかはわからぬまま、物語は幕を閉じる。 (ウィキペディア一部引用) スポンサードサーチ 映画【桐島、部活やめるってよ】感想・考察 一言で物語を説明すると「桐島」という出演しない存在をキーワードに繰り広げる青春ストーリーです。 全体的なストーリーの起伏よりも、各登場人物の心理を描くことに作品の主眼がある映画なので、あらすじや考察を見るよりも、 「とりあえず映画見て!」という内容になってます。 なので考察は映画視聴後の皆さんどうぞ! 1番気になったのが神木隆之介とニコイチの映画部の人のおっさん具合がヤバく、とても高校生に見えませんでしたww 桐島って誰なの? 「桐島が話の鍵となり、最後には桐島の正体が明かされる」と思っていた時期が私にもありました。 この映画に桐島は出てきません。 そして最後まで桐島の正体はわかりません。 桐島は登場人物たちの共通の友達であり、私たちに関係のない人物です。 そしてメインは桐島でなく、映画に登場している高校生たち。 スクールカーストを描いた青春映画 本作はリアルな高校生活を描いた青春ハートフルストーリー。 クラスで目立つグループのいわゆる上位カーストの 宏樹(東出昌大)・竜汰(落合モトキ)・友弘(浅香航大) 梨紗(山本美月)・沙奈(松岡茉優)・かすみ(橋本愛) 一方、クラスでは目立たず女子に陰口を言われちゃうような 前田涼也(神木隆之介)をはじめとする 映画部。 この 上位カースト組と映画部の対比が面白いです。 桐島をめぐって、なんやら言い争ったり、女子は女子でめんどくさい人間関係。 ですが映画部のメンバーはクラスで肩身を狭い思いをしていても、夢中になれるものがあり輝いている。 最後、そのことに気づいた宏樹は涼也と話をしますが、 あのラストのシーンのためにこの映画はあると言っても過言ではない。 原作との違い 原作の小説『桐島、部活やめるってよ』との違いで、特に気になった点をあげていきます。 原作で1番好きなだった「宮部実果」の設定が大きく変更されている。 かすみと竜汰がつき合ってる• 亜矢が好きな相手が竜汰でなく宏樹 などが気になる点がありました。 朝井リョウさんの小説での宮部実果(清水くるみ)のストーリーは、女子高生の人間関係の細かい部分まで書かれていて、 「え、朝井リョウさんって男性だよね?」と思ったほど。 宮部実果は病気の義理の母親を持っていて複雑な家庭環境の中での高校生活の葛藤や、姉との確執など1番深いところまで書かれていたので、映画ではサブキャラになっていたのにはがっかり。 バックグラウンドがデカすぎて収集しきれずカットされたんでしょうけど、1番好きな話だったので残念。 かすみ(橋本愛)と竜汰(落合モトキ)がつき合っている件は、原作読んで感じで、 「たぶん竜汰の彼女ってかすみじゃない?」という推理は読者としてあったので別に構わないんですけど、実果の件と言い色々変えすぎで 二次創作感がしますね。 前田涼也(神木隆之介)を惨めにするために、かすみに彼氏を作らせた感もするし、そこはうやむやにして欲しかったかも。 原作で亜矢(大後寿々花)の好きな相手は宏樹(東出昌大)でなく竜汰(落合モトキ)なんですけど、吹奏楽部の少しおとなし目の子がクラスのカースト上位の男子を好きになるという話なので、この件は普通に納得できました。 昔から発揮されていた松岡茉優の演技力 松岡茉優演じる沙奈の嫌な女ぶりが炸裂していて、松岡茉優ってほんと演技うまいな、と思いました。 この頃の松岡さんってまだ17歳くらいでしょ?凄すぎる。 可愛さでは完璧に負けるけど山本美月を食ってましたね。 スポンサードサーチ.

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桐島、部活やめるってよのレビュー・感想・評価

桐島 部活 やめる っ て よ 感想

上映日 2012年 上映時間 103分 制作国 日本 監督 吉田大八 原作 小説『桐島、部活やめるってよ』 脚本 喜安浩平・吉田大八 音楽 近藤達郎 主題歌 高橋優「陽はまた昇る」 出演 神木隆之介/橋本愛/東出昌大/大後寿々花/清水くるみ/山本美月 この作品の原作である、小説版『桐島、部活やめるってよ』は第22回小説すばる新人賞を受賞しており、文学的にもとても評価されている作品です。 また、同作品の著者である朝井リョウは、小説『何者』で直木賞を受賞しており、こちらの作品も有名です。 『桐島、部活やめるってよ』のあらすじ バレー部のエースで品行方正だった桐島が、ある日突然姿を消してしまう。 桐島がいなくなったことに衝撃を受けた人物たちの気持ちは変化していき、この事件をきっかけに、それまで良さそうに見えた人間関係に亀裂が生じていく… 登場人物紹介 前田涼也[映画部](神木隆之介) 映画部の部長。 自分の撮りたい作品と顧問の考えとの方向性の違いに苦悩している。 東原かずみ[バドミントン部](橋本愛) バトミントン部に所属。 前田に好意を寄せられている。 菊池宏樹[野球部](東出昌大) 野球部に所属しているが、あまり部活には顔を出していない。 梨沙グループの1人、沙奈と交際している。 沢島亜矢[吹奏楽部](大後寿々花) 吹奏楽部の部長。 宏樹に好意を寄せている。 宮部実果[バドミントン部](清水くるみ) バドミントン部に所属。 姉にコンプレックスを抱えている 梨沙(山本美月) 桐島の彼女。 おしゃれをすることが趣味。 部活を馬鹿にしている。 [出典:] この先、『桐島、部活やめるってよ』のストーリーを結末まで解説しています。 ネタバレを含んでいるためご注意ください。 金曜日・朝 バレー部・近藤の目線 近藤は、バレー部でリベロを勤めていました。 しかし、リベロには絶対的エースの桐島があり、彼は常に控え選手でした。 ある日、部活に桐島がいないことを発見した近藤は不思議に思います。 その後、 顧問から桐島が部活を辞めたということを知らされます。 金曜日・昼 梨沙の目線 梨沙は、学校でも特に人気のある女子であり、いつも仲良しの沙奈、実果、かすみと一緒に行動していました。 また、彼女は桐島の彼女でした。 桐島はバレー部のエースであり、 二人で一緒に帰るためにいつも桐島の部活が終わるのを梨沙は待っていました。 ある日、いつも通り外で桐島を待っていると、親友である沙奈が急いで梨沙のところへ走ってきます。 どうしたのかと疑問に思う梨沙でしたが、沙奈から発せられた言葉に衝撃を受けます。 なんと、 桐島が突然部活を辞めていたのです。 吹奏楽部・亜矢の視点 亜矢は、前の席に座っている 宏樹に好意を抱いていました。 宏樹には沙奈という彼女がいることは知っていましたが、それでも宏樹のことが気になり、宏樹の様子を観察していました。 部活中も、宏樹が外でバスケをしているのを見るため、亜矢は屋上に上り宏樹を観察します。 すると、 突然映画部に声をかけられます。 彼らは、亜矢が今いる位置で映画を撮りたがっていました。 しかし、どうしても宏樹のことを見ていたい亜矢はその場所をどきません。 そうしている間に、 宏樹達はいなくなってしまいました。 屋上にいる意味を失った亜矢は、映画部にその場所を譲る形で階下に向かいます。 野球部・宏樹の視点 宏樹は、桐島の親友でした。 彼は野球部に所属していますが、 最近は全く部活に出ていません。 部活の時間中は、友達と外でバスケをして時間を潰しています。 いつもと同じように友達とバスケをしていると、ふと桐島のことが話題に上がります。 そこで、友達の一人から、 桐島が部活を辞めたという噂があることを知らされます。 親友であった宏樹も、そのことを全く知りませんでした。 映画部・前田の視点 映画部は、学校全体で見ても地味な存在であり、クラスでは梨沙たちのグループに馬鹿にされていました。 前田にはこの時、ゾンビ映画を撮りたいという思いがありました。 しかし、 顧問である片山は青春ものや恋愛ものを好んでおり、前田のシナリオを受けつけない上に、自分のシナリオを映画部に押しつけてきます。 顧問の書いたものを素直に撮るか、顧問に反発してでも自分の作品を作るかで葛藤する前田でしたが、コンクールに落ちるとしても自分のやりたいことをやって落ちたい、と考えます。 そこで、 自分が作ったゾンビ映画『生徒会・オブ・ザ・デッド』を撮ることを決意します。 早速部員たちの賛同を得て、撮影のために屋上へ向かう彼らでしたが、そこには亜矢がいました。 前田は亜矢に場所を貸してくれるよう頼みましたが、 亜矢は聞き入れてくれません。 戸惑う前田達でしたが、頼みを断り続けていた亜矢が突然階段を降りて行ってしまいます。 なぜか分からないものの、彼らは映画を撮る場所の確保に成功しました。 金曜日・夜 野球部・宏樹の目線 帰宅している宏樹は、バスに梨沙が乗っているのを見つけ、声をかけます。 梨沙は泣いていました。 何回メールや電話をしても、桐島は出てくれなかったのです。 梨沙は宏樹に対し、「親友なら何か知ってるんでしょ」と厳しい口調で問い詰めます。 しかし、何も知らない宏樹は答えることが出来ません。 土曜日 バレー部・近藤の目線 この日は、バレー部の試合が行われました。 初めてのスタメンに意気込む近藤でしたが、桐島が抜けた穴は大きく、 最後は近藤のミスで試合に敗れてしまいます。 日曜日 映画部・前田の目線 映画館でゾンビ映画を見ていた前田は、上映後、 かすみが同じ映画を見ていたことを発見します。 彼らは 中学校の同級生であり、前田はかすみに好意を寄せていました。 その後2人で話す中で、かすみも映画を好きなことを知った前田は嬉しくなります。 月曜日 様々な人が、桐島に話を聞こうと考えています。 しかし、この日 桐島は学校にやってきませんでした。 梨沙の目線 失意の中の梨沙は、登校すると突然バレー部の久保にからまれます。 彼は部活を辞めたのは梨沙が原因ではないのかと考えているのです。 本当に何も知らない梨沙は、久保に対し厳しい口調で返します。 こうして、2人の中は少しずつ険悪なものになっていきます。 落ち込んでいる梨沙を、沙奈は一生懸命励まします。 実果とかすみも梨沙を励ましますが、 梨沙は2人が自分のことを笑っているような気がして、実果達にあたってしまいます。 このように、梨沙のグループの中でも溝が深まってしまいます。 野球部・宏樹の目線 登校した宏樹は、野球部のキャプテンに声をかけられます。 他の野球部が部活に出ていない宏樹に声をかけないのに対し、キャプテンは宏樹のことを気にかけていたのです。 キャプテンは宏樹に、 「今度の試合に来てほしい」と誘いますが、宏樹はそれを無視してしまいます。 放課後、いつも通りバスケをしていた宏樹でしたが、このバスケもいつもは桐島を待つためにやっていました。 別にバスケが好きだったわけではなかったのです。 バスケをする意味が分からなくなった宏樹は、 途中で家に帰ってしまいます。 家に帰る途中、 宏樹は一人で練習するキャプテンの姿を目にします。 その姿をじっと眺めていましたが、キャプテンがこちらに気づかないまま近づいてくると、身を隠してしまいます。 映画部・前田の視点 映画で必要な物資の調達のために学食へやってきた前田は、そこでかすみに声をかけられます。 かすみに、「映画出来たら教えてよ、見に行くから」と言われた前田はとても喜びます。 バドミントン部・実果の視点 実果とかすみはバドミントン部に所属しています。 彼女たちは梨沙のグループに所属しているものの、何をやるにもあまり熱が入らない 梨沙や沙奈とは少し距離が出来ていました。 実果には死んでしまった姉がおり、姉はバドミントンの名選手でした。 そのため、 実果は姉に対しコンプレックスを抱えていました。 バドミントン部は体育館で練習をしており、バレー部も同じく体育館で練習をしています。 姉へのコンプレックスを感じていた実果は、同じく桐島へコンプレックスを抱えていた 近藤のことが気になり始めます。 沙奈と喧嘩をした後、実果の心は少し荒れていました。 そのため、 実果を慰めようとしたかすみに対し、「私の気持ちなんて分からないよね」と言ってしまいます。 かすみには、バドミントンの才能がありました。 そのかすみに対しても、実果はコンプレックスを抱えていたのです。 火曜日 この日、 桐島が来るという噂が流れます。 梨沙の目線 桐島が来るという噂を聞いた梨沙は、桐島が来るという面談室へ向かいます。 沙奈もついていくと言いますが、 それを振り切って一人で行ってしまいます。 放課後、そんな梨沙の元へ、 桐島が屋上に来ているとの連絡が入ります。 映画部・前田の目線 この日前田は、顧問である片山先生に呼び出され怒られます。 その理由としては、「映画で血を使うのはアウト」というものでした。 前田は、 映画の中止を宣告されてしまいます。 そのことで気持ちが揺らぐ前田でしたが、部員たちに励まされ、 映画撮影を続行することを決意します。 早速撮影にとりかかろうと、教室に台本を取りに向かいます。 教室に戻った前田は、そこで悲しい現実を見てしまいます。 教室で前田が見たのは、 かすみと宏樹グループの1人である竜汰が親しげにしているところでした。 2人は交際していたのです。 失恋したショックから、なんとなく前田は映画に身が入りません。 それでも映画を撮ろうとする前田ですが、撮影予定としていた場所には、また亜矢がいました。 前田は亜矢にどいてくれるようお願いしますが、またも亜矢は受け入れてくれません。 失恋のショックからイライラしている前田はだんだん口調が強くなっていきますが、ふと 亜矢の様子がおかしいことに気がつきます。 前田はその場所での撮影をいったん中断し、 屋上での撮影に向かいます。 吹奏楽部・亜矢の目線 宏樹への思いを諦めきれない亜矢は、 沙奈と宏樹が待ち合わせをしている様子を観察しようと、その場所がギリギリ見えるくらいの位置で練習を始めます。 亜矢は、きっともう自分の思いが宏樹へ届くことはないと考えていました。 そのため、宏樹を観察するのも今日で最後にしようと考えていました。 そんな亜矢の元へ、映画部が現れます。 場所を交代してほしいと強い口調で頼まれますが、亜矢は必死の思いでなんとか映画部に懇願します。 その甲斐もあり、映画部は去っていきます。 そんな亜矢が見守る中、宏樹と沙奈がやってきます。 そして 亜矢が見守る中、2人は熱いキスを交わします。 その様子を見た亜矢はショックを受けます。 しかし、自分の思いにけりをつけようという決意を持ちます。 野球部・宏樹の目線 沙奈に呼び出された宏樹は、沙奈にキスをせがまれ、熱いキスを交わします。 その後沙奈と別行動になった宏樹は、また野球部のキャプテンと出会います。 キャプテンの言動から少しずつ心が動かされている宏樹は、キャプテンに「どうして3年なのにまだ引退しないんですか」と尋ねます。 キャプテンはその問いに対し、「ドラフトが終わるまでは続ける」と答えます。 彼はドラフトで選ばれるほど優秀な選手ではありません。 しかしそれでも練習を続けるというキャプテンの姿に、宏樹の心は動かされます。 そんな宏樹の元に、 竜汰から、「桐島が屋上に来ている」という連絡が来ます。 バレー部・近藤の目線 桐島が面談室に来ているという噂を耳にした近藤は、急いで面談室へ向かいます。 しかし、 桐島の姿はもうありませんでした。 面談室から梨沙が出てくるのを見た近藤は、梨沙に桐島がバレー部のことについて何か言ってなかったかと尋ねます。 それに対し、梨沙は何も言ってなかったというと共に、「バレー部のことなんか、もうどうでもいいんじゃない」と冷たい言葉を近藤に浴びせます。 部活では、 近藤は理不尽なしごきを受けていました。 エースである桐島が突然消えたことや、試合に負けたイライラが全て先日の試合でミスをした近藤に向けられていたのです。 そんな中、 桐島が屋上にいるという知らせが入ります。 それを聞き、他のバレー部員は一勢に走り出します。 近藤も続いて走り出そうとしたとき、 実果から「行かなくていい!」と声をかけられます。 しかし、近藤は一瞬足を止めた後、屋上へと向かいます。 火曜日・屋上 様々な人物が桐島に会うため、屋上へと向かいます。 しかし、 屋上に桐島の姿はなく、映画部が撮影をしているだけでした。 桐島がいないことにイライラした バレー部の久保は、置いてあった映画部の備品である隕石を蹴っ飛ばします。 それを見て、突然撮影を邪魔された上に備品を蹴られた前田は激高し、 久保に「謝れよ!」と強く迫ると共に、他の生徒にも「早く出てけ!」と叫びます。 そんな前田に対し、イライラが頂点にきた久保は前田につかみかかります。 同じように、竜汰や宏樹も前田に突っかかり、 大規模な乱闘が発生します。 その乱闘を、梨沙グループは離れて眺めていました。 梨沙や沙奈はその様子を愉快だと感じており、「良いぞ、もっとやれ」とはやし立てます。 その様子を見て、 怒ったかすみは沙奈を平手打ちします。 かすみは、前田が映画撮影に本気で取り組んでいることをよく理解していました。 その姿を自分に重ねるとともに、本気で何かをやっている人たちを小馬鹿にしている今の梨沙達の態度がどうしても許せなかったのです。 乱闘が終わると、生徒たちは次々と去っていきます。 この騒動の中で、 前田が持っていたカメラは壊れてしまいました。 途方に暮れる前田の元へ、 宏樹がやってきて、「これ、落ちてた」と言って、カメラの部品を渡します。 カメラの話を熱く語る前田に対し、宏樹は「将来は映画監督?」と尋ねます。 それに対し前田は、 「映画監督は無理だと思う…」と答えます。 その後、宏樹からカメラを返してもらった前田は、宏樹をカメラで撮りながら、ファインダー越しに「やっぱかっこいい」と宏樹に対して告げます。 しかし、 宏樹はそれに対し、「映すな…俺なんて…」と言い、その場を後にしてしまいます。 自分の憧れとする姿に自分がなれないと分かっていながらも、懸命に努力するキャプテンや前田と自分を比べ、己の小ささを感じてしまったのです。 その場を後にした宏樹は、桐島に電話をかけます。 この電話をかけるシーンで、この物語は終わりを迎えます。 『桐島、部活やめるってよ』の感想 この映画を見て最初に驚いたのは、タイトルの一部にもなっている「桐島」が本編には全く出て来ないところです。 部活を辞めた理由も明らかにならなければ、それまでの登場人物との関係も明確には見えてきません。 ただ、話の内容などから人物像はある程度見えてくるようになってきており、このよう観せ方は非常に面白いと感じました。 また、この話では視点が様々に変化します。 そのため、一人一人の視点から当てられる時間はそれほど多くはないのですが、それでも一人一人の悩みや思いについてとても深く掘り下げられており、非常に内容の濃い作品となっています。

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